PUNCH DRUNK NIGHT より 「未確認バズり物体」 / 舟岸南様

※こちらは無料の試し読みのレビューです


ジャスコ邪馬台国アンソロジー
『PUNCH DRUNK NIGHT』より
「未確認バズり物体」冒頭数ページ

作・舟岸南

【一口あらすじ】

何もない田舎の田んぼに突如ミステリーサークルが出現。それを使ってひと山当てることを目論み、バズらせて観光地化しようとする役場職員と、騒動に振り回される町人たちを描いた群像劇。


試し読み→こちら


※残念ながら試し読みの本文が短いので語れることは少ないです。

田舎の過疎化って問題になっていますよね。

私も小学生の頃は田舎に住んでいたことがありますが、本当に人が全然住んでいないような田舎ではなかったです。

小学校に行けばクラスメートが30人くらいいましたし、歩いていける距離にスーパーがありました。

ただ、ちょっと住宅地を離れると田圃ばかりで、電車も1時間に3本というのが当然だと思っていましたね。

限界集落と比べたら危機感はありませんでしたが、なんでもいいから町おこしに使いたいという行政の気持ちはなんとなく漂っていました。

そういう意味ではこのお話には共感を覚えます。

実際、ハコモノとかは役人が税金使って作る割には採算が合わなくてただの不良債権に陥ることもしょっちゅうですし、町おこしは住民にとってもいいことですが大局観を完全に完全に無視した取り組みはかえって町の財政を破壊しかねないんですよね。

現実における町おこしを踏まえてみるとこの作品は決してフィクションとは言い切れないのではないでしょうか。



レビュワー:キタイハズレ(文芸高等遊民所属・サイトオーナー)

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